遺言自動作成ツール『スマウィル』について

私は、遺言・後見を初めとする高齢者問題や相続の分野を主な専門分野としており、これまで沢山の遺言作成をサポートしてきました。

私が遺言作成に携わる中で、「自分で」遺言を書きたいという方が多いことに気付きました。そこで、これから遺言を作成することを検討している方が「公正証書遺言」を「自分で」作成することに役立つ遺言書自動作成ツールとして『スマウィル』を開発しました。

一方で、これから遺言書作成業務を含む相続・高齢者業務を専門分野にしたいと考えている行政書士・司法書士・税理士の専門家の方々、また、遺言書作成の経験があまりない若手弁護士の方についても、遺言書自動作成ツール『スマウィル』を利用すれば、「典型的な」遺言書であればスムーズに作成できます。

遺言書自動作成ツール『スマウィル』を利用すれば「典型的な」遺言については公正証書遺言を作成するための下書きが完成でき、ご自身でも「公正証書遺言」を作成できると考えております。

無料で利用できる遺言書作成ツールは既にいくつか世の中に出回っているようですが、『スマウィル』は他の遺言書作成ツールと違って、以下の特徴があります。

①Wordファイルでも出力可能

→従来のツールはPDFファイルでしか出力できないものしかありませんでした。『スマイル』はWordファイルでも出力可能であるため、自分で修正もできますので、より実用的なツールとしてご活用いただけます。

②精算型遺言・個別型遺言などの遺言のタイプ別に作成できる

→従来のツールは個々の財産を誰かに渡すタイプの遺言、いわゆる「個別型遺言」しか作成できませんでした。『スマウィル』は、全ての財産をお金に換えた上でそのお金を割合を決めて分配するタイプの「精算型遺言」や、さらに「精算型遺言」と「個別型遺言」の両方を盛り込む「併用型」の3タイプに分けて遺言書を作成できます。このように遺言のタイプ別に作成できるようにすることで、遺言を作る人の目的に沿った遺言を作成することが可能となりました。

③予備的遺言にも対応

→従来のツールでは予備的遺言までカバーできるものはありませんでした。予備的遺言とは、自分の遺産を渡そうとしていた人が自分よりも先に亡くなった場合に備えて、その場合に代わりに遺産を相続させる人を指定しておく遺言です。仮に、先になくなった場合に「備えて」入れておく条項のため「予備的遺言」という呼び方をします。将来的に事情が変わっても遺言を作り直す必要がなくなるといったようなメリットがありますので、予備的遺言を入れておくことは非常に重要です。

このような予備的遺言にも対応しているのが『スマウィル』の大きな特徴です。

④遺産目録も自動作成

→従来のツールでは「遺産目録」まで出力されるものはありませんでした。遺言書を作成する場合には「遺産目録」を遺言書に添付することがよくあります。「遺産目録」には、遺言作成する当時の遺産を漏れなく書き出すことで将来的に遺言者の方が亡くなった場合に遺産として何があるのか調べる手間を省いたり、また、遺言に沿った手続を進めていく遺言執行という作業を円滑に行うために役立つという意味があります。

『スマウィル』では、遺言のタイプにもよりますが、遺産目録も自動出力される仕組みになっており、遺産目録を一から作成する手間を省けるよう工夫しています。

⑤相続専門弁護士が監修

→『スマウィル』は、生前対策や相続を専門分野とする弁護士である私が全て監修しています。そのため、私が作成してきた遺言書がデータベースとなっており、他の遺言作成ツールに比べて精度が高い自信があります。まだまだ未熟で更にブラッシュアップしていく必要はありますが、専門家の方が利用してもある程度は「なるほど」と思っていただけるような作りになっていると思います。

⑥無料ワンポイントアドバイスがついている

→『スマウィル』は、ご希望の方には作成した遺言書の下書きについて弁護士である私による無料ワンポイントアドバイスが受けられます。従来のツールでは、行政書士や司法書士などの専門家の方はアドバイスの対象外とされていました。『スマウィル』は、一般の方だけでなく、行政書士や司法書士などの専門方の方もアドバイスを受ける対象となりますので、専門家の方も是非ご活用下さい。

以上になりますが、一般の方も、専門家の方も、『スマウィル』を是非ご活用いただければと思います。